ゴムではなく軟質塩ビを採用する企業が増えている理由
2026.05.13

「柔らかい部品=ゴム」
以前はそう考えられることが一般的でした。
しかし近年では、用途によってはゴムではなく軟質塩ビ(軟質PVC)を採用する企業が増えています。
もちろん、ゴムにはゴムならではの強みがあります。
一方で、製品によっては軟質塩ビの方が
・加工性
・コスト
・設計自由度
などの面でメリットが出るケースも少なくありません。
今回は、なぜ軟質塩ビが選ばれる場面が増えているのかを解説します。
・軟質塩ビとは?
軟質塩ビは、塩化ビニル樹脂(PVC)に可塑剤を加えることで柔軟性を持たせた材料です。
特徴として、
・柔らかい
・曲がる
・加工しやすい
という性質を持っています。
また、硬度調整の幅が広く、用途に応じた柔らかさを選びやすい材料でもあります。
理由① :加工しやすく量産に向いている
ゴムは、加硫など特殊な工程を必要とすることが多く、成形条件も比較的シビアです。
一方、軟質塩ビは
・押出成形
・ブロー成形
・射出成形
など、一般的な樹脂成形に対応しやすい材料です。
そのため、
・成形の安定性
・生産効率
・小ロット対応
といった面でメリットが出やすくなります。
理由② コストバランスが良い
製品によっては、ゴムよりも軟質塩ビの方が
・材料コスト
・加工コスト
・金型コスト
を抑えやすいケースがあります。
特にブロー成形では
👉 中空構造による軽量化
👉 使用材料の削減
が可能なため、コスト面でも有利になる場合があります。
理由③ 柔らかさと形状保持を両立しやすい
軟質塩ビは柔らかいだけでなく
・適度なコシ
・形状保持性
を持たせやすい材料です。
そのため
・握る
・曲げる
・押し込む
といった動作がある部品でも、形状を保ちながら柔軟性を確保しやすい特徴があります。
理由④ 設計自由度が高い
軟質塩ビは配合調整によって
・硬さ
・透明性
・触感
・耐寒性
などをある程度調整できます。
さらに、ブロー成形との組み合わせでは
・中空構造
・軽量化
・肉厚調整
など、形状設計の自由度も高くなります。
「ゴムの方が向いているケースもある」
もちろん、すべてを軟質塩ビで置き換えられるわけではありません。
例えば
・高温環境
・強い耐薬品性が必要な用途
・高い弾性が求められる用途
では、ゴムの方が適しているケースもあります。
重要なのは
👉 「ゴムだから」
👉 「軟質塩ビだから」
ではなく、使用環境や必要性能に合わせて選定することです。
「軟質塩ビが活躍する用途とは」
軟質塩ビは
・工業用カバー
・ダクト部品
・保護部材
・柔軟性が必要な中空品
など、さまざまな分野で使用されています。
特に
・柔軟性
・軽量性
・成形性
をバランス良く求める製品で強みを発揮します。
まとめ
軟質塩ビが採用される理由には
・加工しやすさ
・コストバランス
・設計自由度
・柔軟性と形状保持の両立
といった特徴があります。
一方で、ゴムにも優れた特性があるため、用途によって適切な材料を選ぶことが重要です。
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加藤