ブロー成形で歩留まりを良くするには?
- お知らせ
2026.07.24

製造業でよく使われる言葉に「歩留まり(ぶどまり)」があります。
歩留まりとは、投入した材料に対して、どれだけ良品として製品になったかを表す割合のことです。
例えば100個の製品を作り、そのうち95個が良品であれば、歩留まりは95%となります。
歩留まりが高いほど
・材料の無駄が少ない
・生産効率が向上する
・品質が安定する
といったメリットがあります。
では、ブロー成形ではどのようなことを意識すれば歩留まりを向上させることができるのでしょうか。
① 材料に合った成形条件を設定する
ブロー成形では
・樹脂温度
・ブロー圧力
・冷却時間
・成形サイクル
など、多くの条件を調整しながら製品を作っています。
材料ごとに最適な条件は異なるため、その特性に合わせた設定を行うことが重要です。
特に軟質塩ビのような材料は、配合によって成形性が変化するため、経験に基づいた条件設定が安定した品質につながります。
② 金型を良好な状態に保つ
金型は製品品質を左右する重要な設備です。
金型の状態が良好であれば
・寸法が安定する
・外観品質が向上する
・成形サイクルが安定する
など、多くのメリットがあります。
そのため
・定期点検
・清掃
・メンテナンス
を継続的に行うことが、歩留まり向上には欠かせません。
③ 設備のコンディションを維持する
ブロー成形では、成形機だけでなく、
・コンプレッサー
・冷却設備
・油圧装置
・温度制御装置
など、多くの設備が連携しています。
設備の状態が安定していることで、毎回同じ条件で成形を行うことができ、品質のばらつきを抑えることにつながります。
④ パリソンコントロールを適切に行う
ブロー成形では、金型に挟まれる前の筒状の樹脂を「パリソン」と呼びます。
このパリソンの厚みを調整する技術がパリソンコントロールです。
一見すると均一な筒状に見えますが、製品の形状によっては、
・樹脂が大きく伸びる部分
・肉厚が薄くなりやすい部分
・強度を必要とする部分
が存在します。
そこで、パリソンの厚みを部分ごとに調整することで、
・肉厚を均一にしやすくなる
・樹脂の偏りを抑えられる
・安定した品質を維持できる
という効果があります。
特にダイレクトブロー成形では、パリソンの状態がそのまま製品品質につながるため、パリソンコントロールは歩留まりを左右する重要な技術の一つです。
⑤ 材料を適切に管理する
原材料の保管状態も品質に大きく影響します。
例えば
・湿気
・保管期間
・異物混入
などを適切に管理することで、成形トラブルを未然に防ぐことができます。
⑥ 製品設計を工夫する
歩留まりは、成形現場だけで決まるものではありません。
製品形状も大きく影響します。
例えば
・極端に薄い部分
・急激な肉厚変化
・成形が難しい形状
などは、歩留まりを低下させる要因になることがあります。
設計段階からブロー成形の特性を考慮することで、安定した生産につながります。
⑦ 作業者の経験も品質を支える
現在のブロー成形機は自動化が進んでいますが
・条件の微調整
・製品確認
・設備の異常発見
などは、人の経験が重要な役割を果たします。
長年の経験によって培われた「わずかな変化に気付く力」は、不良品の発生を防ぎ、安定した品質を維持するうえで欠かせません。
歩留まりが良くなると、お客様にもメリットがあります
歩留まりの向上は、製造する側だけのメリットではありません。
安定した生産ができることで
・品質の安定
・納期の安定
・安定供給
につながり、お客様にも安心して製品をご使用いただけます。
まとめ
ブロー成形で歩留まりを良くするためには
・材料に適した成形条件
・金型のメンテナンス
・設備管理
・パリソンコントロール
・原材料管理
・製品設計
・作業者の経験
これらを総合的に管理することが重要です。
歩留まりは単に「不良品を減らす」ためのものではありません。
品質を安定させ、お客様へ安心して製品をお届けするための大切な指標でもあります。
最後に
北海化成工業では、材料の特性を理解した成形条件の設定はもちろん、設備や金型の維持管理、そしてダイレクトブロー成形ならではのパリソンコントロールを活用しながら、安定した品質のブロー成形品を製造しています。
「この形状はブロー成形に向いているだろうか」
「歩留まりを考慮した設計はできるだろうか」
「材料選定から相談したい」
このようなご相談にも対応しておりますので、お気軽にお問い合わせください。